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外壁のひび割れ、どこまで放置OK?クラックの種類と補修の目安

目次

外壁のひび割れ(クラック)の種類とは?

外壁のひび割れ(クラック)はその発生原因や見た目によっていくつかの種類に分類されます。ここでは主に3つの大きな分類について解説します。

1. ヘアクラック(細かいひび割れ)

ヘアクラックは、非常に細かく表面に現れるひび割れです。一般的に目立たない程度で、幅が1mm以下の場合がほとんどです。

このひび割れは、乾燥による収縮や気温差による膨張・収縮が原因で発生します。

ヘアクラックの特徴:

  • 幅が非常に細い(1mm以下)。
  • 表面の塗料や仕上げに小さなひび割れが入ることが多い。
  • しばしば、塗装の経年劣化によって発生する。

放置しても良い場合:

ヘアクラックは、外壁の構造に大きな影響を与えないことが多いため、しばらくは放置しても問題ありません。ただし、塗装の美観を損なうため、再塗装時に一緒に修復を行うことをおすすめします。


2. 構造クラック(大きなひび割れ)

構造クラックは、家の基礎部分や外壁において、目で見て分かるほど大きなひび割れです。

幅が1mm以上の場合や、深さが目に見えてわかる場合に発生します。

構造クラックは、建物の基盤に影響を与える可能性があるため、放置することは危険です。

構造クラックの特徴:

  • 幅が広い(1mm以上)。
  • クラックが深く、内部に水分や汚れが侵入しやすい。
  • 放置すると、建物の強度や耐震性に影響を与える可能性がある。

補修が必要な場合:

構造クラックは放置すると、内部の鉄筋や基礎部分が腐食したり、家全体に影響を及ぼす可能性があります。ひび割れが大きく進行している場合、早急に補修を行うことが必要です。構造的な問題が疑われる場合は、専門家に診断を依頼しましょう。

3. 乾燥クラック

乾燥クラックは、モルタルやコンクリートなどの外壁材が乾燥する過程で発生するひび割れです。

このタイプのひび割れは、特に新築後や塗装後、湿気の多い時期に見られます。

乾燥クラックの特徴:

  • 幅は比較的小さい(1mm未満)。
  • クラックの原因が乾燥による収縮。
  • 時間の経過とともに自然に収束することもある。

放置しても良い場合:

乾燥クラックは、一般的に自然に収束する場合が多いです。そのため、急いで補修を行う必要はありません。しかし、外壁塗装を検討している場合は、補修を行い、再塗装をすることをおすすめします。

外壁クラックの補修方法

外壁にひび割れが発生した場合、放置せずに適切なタイミングで補修を行うことが重要です。ひび割れの種類によって補修方法も異なります。以下では、主な補修方法について解説します。

1. ヘアクラックの補修

ヘアクラックは比較的小さなひび割れであり、目立たなくするために主に塗装で修復します。補修方法としては、以下の手順が一般的です。

  • 下地処理:クラックの周りの汚れを落とし、塗装面を整える。
  • エポキシ樹脂やシーリング材の使用:細かいひび割れを埋めるために、エポキシ樹脂やシーリング材を使用します。
  • 塗装の再塗布:補修後、塗料を塗り直して仕上げます。

この方法で、ヘアクラックは十分に補修が可能です。

2. 構造クラックの補修

構造クラックは、ただの塗装で補修することはできません。構造的な問題が関わっている可能性があるため、慎重に補修を行う必要があります。

  • 専門家による診断:構造クラックが発生した場合、まずは建築士や専門業者に診断を依頼しましょう。基礎部分や鉄筋の腐食がないか確認することが必要です。
  • 補強工事:クラックの進行を止めるために、外壁に補強材を施す場合があります。場合によっては、基礎工事を行うこともあります。
  • ひび割れの埋め戻し:クラックが進行していない場合、エポキシ樹脂やセメントを使用してひび割れを埋め、再塗装を行います。

構造クラックが大きな問題に繋がる前に、早急に対応することが必要です。

3. 乾燥クラックの補修

乾燥クラックは、時間の経過とともに収束することも多いため、急いで補修する必要はありません。しかし、放置しておくと、美観を損なう可能性があるため、再塗装時に合わせて修復することが推奨されます。

  • シーリングやエポキシ樹脂の使用:乾燥クラックの補修にはシーリング剤を使用することがあります。
  • 塗装の再塗布:クラックが広がらないように、再塗装を行い表面を整えます。

外壁クラックの放置によるリスク

外壁のひび割れを放置することは、さまざまなリスクを引き起こします。以下のリスクを避けるために、適切なタイミングで補修を行うことが大切です。

  1. 水漏れや湿気の侵入:ひび割れから水分が侵入し、内部の構造材を腐食させる原因になります。
  2. カビや苔の発生:水分が溜まることでカビや苔が発生し、健康に害を及ぼす可能性があります。
  3. 家の強度の低下:ひび割れが進行すると、家全体の強度が低下し、最終的には大規模な修繕が必要になることがあります。

外壁のひび割れ(クラック)は、その種類によって補修が必要かどうかが異なります。ヘアクラックは比較的軽微で放置しても問題ないことが多いですが、構造クラックや深刻なひび割れは早急に補修する必要があります。早期の対応が家の寿命を延ばし、長期的にコストを抑えることに繋がります。

施工の前には必ず複数社に見積りを取って価格や施工内容を比較してみましょう。信頼できる塗装会社を選ぶことが、あなたの家の未来を守ります。

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